「ふぐせ」作りに挑戦

最新更新日:2020年1月5日

2006年9月11日

日野菜の種を採取するために、日野菜の種、採取経験者H.E氏に教授をお願いした。
2005年12月16日、日野菜の母本選抜からハウス内に植えつけるまでお教え願った。
そのときに持参されたのが左の写真「ふぐせ」という道具。以前一度日野菜の種取名人T.Y氏宅では拝見したことがあったが、実にうまく考案されていて、興味があり「ふぐせ」つくりに挑戦した。
H.E氏のふぐせは棒の直径は3cm、長さは30cmであった。


我が家の蔵の奥に無造作に置かれてあった鋤とふぐせ(この鋤は焼印から明治の初期頃から使われていたと思われる)先が折れているのでこの持ち手と柄を利用してふぐせを作ってみる。先人もきっとこのような、使い古した道具を利用したのではないでしょうか・・・

こわれた鋤の先であるが、何度となく溶接の後が見られる。
鋤にも幾種類かあり、これは鉄砲鋤といわれるものできめ突きに使用されてきた農具である。
この鋤の柄は主に樫材が用いられている。ほかにミノ鋤があり、鉄の部分が長く、きめ突きの後の土上げに使用され、柄は鉄砲鋤に比べ軽い杉材が多く用いられた。

鋤の柄のところを見本より少し長い目に切り離した。

木工旋盤で先をとがらせた。
左が見本旋盤の軸受けを残した状態。あとは軸受けを削れば完成。

見本(左)と完成品(右)まずまずの出来ばえである。
早速試しにこのふぐせを使用してみる。
日野菜の母本200本植えたが、作業も楽々とできた。
日野菜の母本選抜で日野菜の根の太さが3cmをこえるものがあると穴に入らない(ふぐせであけた穴は直径3cm)基準を超えた太さは、はねることができた。
30cmの長さにも何か秘密が隠されているのかもしれない。

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